去年ブログで紹介した「山に入る」プロジェクト。川の調整を除いてほぼ完成致しました。
かなりの長丁場になりましたが、ようやく完成にこぎつけました。何も言わずにお任せしていただいたお施主様には感謝しかありません。庭師冥利に尽きます。

遡って、現場報告をします。
何もない状態からのスタート。ここから、、、

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 高低差をつけるために、土留めの板石の大判を据えて、盛土をしたので、川 の上流から下流まで1メートル以上の高低差をつけることができました。そしていよいよ川の石組です。
 
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総重量20t以上の石を使って約15メートルの流れの石を組んでいきます。中には2t以上の重さの石もありました。外構が既に出来上がっている状態での作庭なので、こういった大物を入れていくのは困難になるケースが多いのですが、今回はお施主様の快諾もあって、一部外構の塀を撤去して、ダンプやクレーンが入れるスペースを確保したので、一切の妥協をせずに工事を進めることができました。

流れの石組が完成しました。流れの水は循環式にしてあります。リアルさを追求する為に、石の材料選定はかなりこだわりました。今回は揖斐川庭石センターの宮川さんのおかげで、かなり良い材料が手にはいったので、いつも以上にリアルなせせらぎが出来たと思います。宮川さん、本当にありがとうございました。
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年をまたいで植栽工事が始まりました。
植栽初日はなんと雪!うっすらと積もりましたが、朝から晴れてきたので、決行です。
土の表面が凍っている中、それを破りながら次々と植えていきます。
必死に寒さと戦いながら、福ちゃんはひたすら掘り続けています。

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入社して1年半。今では苔張りも綺麗かつスピーディーに進めてくれます。
少数精鋭部隊の頑張りが積み重なった庭の完成です。

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春になったら、苔の間から様々な山野草が顔をのぞかせます。
そんな頃にオープンガーデンが出来たらいいなと思ってます。

既に庭にはシジュウカラやメジロ、ジョウビタキなどの小鳥が遊びに来ています。ひとまずは合格点を貰えたんだと喜んでいます。だけど、庭はここからがスタートです。小鳥達にも本当の自然があそこに行けばあると勘違いしてもらえるように、10年先の景色を想像して、育んでいきたいと思います。